当サイトはブラウザIEに対応しておりません。PCでご覧いただく場合はIE以外のブラウザでご確認ください

トップ > コラム一覧 > コーヒー豆の麻袋リメイク!バッグの作り方

自家焙煎コーヒー店の当店には、世界のコーヒー生豆が、「麻袋」に入って届きます。

そんなコーヒー豆の麻袋を「リメイク」したバッグ、

コーヒー好きの血が騒ぎますよね!!!

今回は、コーヒー豆の麻袋でバッグ&人形の製作販売をしている

トモミズファクトリーさんによる

麻袋リメイクの魅力と、「てさげぶくろ」の作り方

の、お話です。

それではどうぞ!

執筆者紹介

 

トモミズファクトリー(コーヒー豆の麻袋リメイク販売)

2019年からカフェドシェフに届いたコーヒー豆の麻袋をリメイクし、バッグ・人形を制作&販売しています。

現在は休業中ですが、多くの方に、麻袋のリメイクを楽しんでいただきたいので、ノウハウを公開します。

ぜひ、おためしください!

 

コーヒー豆の麻袋とは?

 

 

コーヒー生豆のを運搬するための麻袋です。

「ドンゴロス」とも呼ばれます。

世界のコーヒー産地で、コーヒー生豆が、この袋に詰められ、

はるばる海を渡って、焙煎所まで届きます。

本来なら、麻袋の役目はこれで終わりなのですが、

ジュート(黄麻)の素朴な風合い

産地を感じさせるプリント柄

には、まだまだ、心を惹かれませんか?

 

リメイクは環境にやさしい!

 

 

古いものを大切にしたり、形を変えて別の使い道を与える

これは、なかなか気分の良いことです。

 

ファストファッションは今ではスタンダードです。

その一方で、テキスタイル(布生地)の製造は、環境を汚染します。

製造工程で大量の汚染水を放出するのですが、

環境規制のゆるい、かつ、人件費の安い国で、この汚染水をたれ流し、

ある地域で環境汚染の規制をしたら、また別の、規制のない地域へ工場を移すという事を繰り返しているのが現状です。

技術的には汚染水を減らすプリント技術などもあるのですが、

コストが高いため、なかなか難しいようです。

テキスタイル生産現場では、子供の労働者も多い点もまた問題視されています。

 

最新流行のファッションが提供してくれる楽しみは魅力的です。

しかし、逆に、

今あるものを、長く、形を変えながら、使い続けるという価値

も、見い出していただけたらうれしいです。

 

バッグへのリメイク生地として見ると

 

 

麻袋は、あくまでも運搬用の生地なので、バッグへのリメイクには、工夫が必要です。

 

私たちになじみのある、洋服やインテリア用生地とは異なります。

(これらの生地の場合は、工場で、前処理→漂白と洗浄を繰り返し→乾燥→幅出し→捺染→洗浄と乾燥→後処理→特殊加工・・・など多くの生地の処理工程をしたものですが)

コーヒー豆の麻袋の場合は、おそらく、生地の処理をいっさいしていない「生機(きばた)」の生地に、

水溶性のカラーインクでスクリーンプリントしたものだと考えられます。

原材料のジュート(黄麻)自体は引っ張り耐える、強度のある繊維ですが、

生地としてみると、水、摩擦、紫外線に、弱いので対策が必要です。

 

麻袋リメイクバッグのコツとは?

 

リメイクのコツとは、麻袋生地の表面保護です!

 

風合いを少し損ねてしまうのですが、

「バッグ」にするなら、ぜひ、この下処理をやっていただきたいです。

なぜ保護するのか?

麻袋生地には、このようなデメリットがあるからです。

麻袋生地のデメリット

  • こすれて、繊維が切れやすい
  • 濡れると、ちじむ、シミになる
  • プリントが、水や摩擦で、取れる

以上より、保護なしでは、危険です。

麻袋生地へのダメージだけではなく、着ている服をも汚してしまいます。

 

リメイク「てさげぶくろ」の作り方

 

↓ナレーション解説つき作り方動画 (4分50秒)

↓ざっくり分かる!ショートバージョン (30秒)

 

1.下処理:麻袋生地を樹脂コーティング

 

何よりもまず先に、やってほしいのが

麻袋生地の表面保護。

この作業で、生地が縮むので、裁断の前に!

 

方法は、「樹脂コーティング」です。

 

おうちでできる、安全で信頼できる「コート剤」といえば、

「布用アクリル絵の具」や「布用ボンド」が便利です。

 

特性と使い分けはこちらです。↓

麻袋の表面保護(下処理)におすすめのコート剤

  • 布用アクリル絵の具・・・(成分:アクリル樹脂)熱でアクリル粒子が溶けて繊維に被膜を作り、ザラっとした手触りに仕上がります。私は、麻袋生地全体のコーティングに使っています。
  • 布用ボンド・・・(成分:ウレタン樹脂)水に強く柔軟性があるボンド。バッグなど作品の完成後、角など擦れやすい部分の補強に使っています。切れた繊維の処理にも。こちらも熱で溶けて固まっての接着可能。酢酸ビニル樹脂系の「木工ボンド」は水に弱いのでご注意を。

布用アクリル絵の具の例(Amazon):ターナー色彩-ターナー-アクリルガッシュ-ファブリックメディウム

布用ボンドの例(Amazon):コニシ-ボンド-裁ほう上手

 

用意するもの

  • 麻袋生地
  • 布用アクリル絵の具(透明)
  • 刷毛と容器
  • アイロン
  • いらないハギレ等(アイロンにアクリルをこびりつかせないためカバー)

手順

 

  1. 容器に、アクリル絵の具を出し、水で、溶きます。
  2. 1を、麻袋生地の使用する部分に塗り広げます
  3. 乾かします
  4. アイロンでアクリルを麻の繊維に定着させます

 

2.接着芯を貼り扱いやすくする

 

麻袋生地の目は粗く、縫いにくいので、

「接着芯」を全体に貼ると作業が、かなり、ラクです。

接着芯のおすすめは、「ダンレーヌ系・薄手・ベージュ色」のタイプ。

“ダンレーヌ”とは、ブラウスなどに使う薄い織地(伸びないタイプ)の完全接着芯(アイロンかけたら剥がれない芯)で、カラーバリエーションがあります。“系”と言ってるのはこれに似たものならOKだからです。

ダンレーヌの例(オカダヤ):接着芯 ダンレーヌ(6255) 薄地用 121.ベージュ (H)_k4_

 

用意するもの

 

  • 麻袋生地
  • 「ダンレーヌ系・薄手・ベージュ色」の接着芯
  • アイロン

手順

 

※麻袋生地から、実際の裁断線より数センチ大きめに、仮の裁断をしておいて、作業するとラクです。

  1. 必要なサイズで裁断
  2. 麻袋生地の裏に、接着芯を、きれいに乗せます
  3. 中温のアイロンで押し付けるように貼っていきます
  4. 接着芯を貼った麻袋生地全体に、てきとうなステッチを入れると、さらにはがれにくいです

 

 

 

3.バッグを作る

 

麻袋生地の処理はできたので、あとは思い思いに作ってOK。

今回は、一番カンタンなバッグ「てさげぶくろ」の作り方をご紹介します。

 

用意するもの

  • 麻袋生地(外袋の生地として)
  • 内袋の生地
  • 持ち手用のテープなど

手順

  1. 材料を裁断します
  2. ミシンで袋口を縫います
  3. ミシンで脇を縫います
  4. ひっくり返し、形を整えます
  5. ひっくり返し用の隙間をとじます

 

1.材料を裁断します

 

図を参考に、麻袋生地と内袋生地を、

できあがりのサイズをイメージしながら裁断します。

「できあがりサイズ+約1cm(上下左右)」になるように切ります。

麻袋生地も内袋生地も同じ大きさです。

 

持ち手用のテープもお好きな長さにカットしておきます。

目安は、

腕にかけるなら40cm ×2本

肩にかけるなら60cm ×2本

くらいです。

 

2.袋口を縫います

 

生地を図のように重ねて、袋口を縫います。

持ち手の位置は中心からそれぞれ4cmくらい離れた位置に。

まち針などで仮留めして、ズレないように縫います。

布の端から、1cmくらい内側を縫います。

 

3.脇を縫います

 

麻袋生地の表同士、内袋生地の表同士を合わせて、脇を縫います。

特に麻袋生地と内袋生地の境目はズレないようにお気をつけて。

左右どちらか一方は、この後、表裏ひっくり返すために「隙間」を開けておきます。

 

4.ひっくり返し、形を整えます

 

開けておいた隙間から、おもて面を引っ張り出します。

ひっくり返ったら、アイロンで形を整えます。

 

5.ひっくり返し用の隙間をとじます

 

ひっくり返した隙間を、縫ってとじます。

手縫いでも、ミシンでもOK。

そしたら完成です。

 

 

 

こちらの記事もおすすめ

↓コーヒー焙煎がコレでわかる!写真&イラスト解説

直火焙煎×ダブル焙煎の流れ!焙煎深掘り解説vol.1

↓産地の雰囲気をあじわうなら

マンデリン産地旅!インドネシア スマトラ島

↓産地が違えば、香りや味が違う…それはなぜか!?

【コーヒー豆】産地の違いは、香味の違い。個性の決め手はここにあり!

↓当店の豆はLINEでも購入できます!お試しください

【Webでカンタン購入】自家焙煎豆の買い方

 

トモミズファクトリー:https://tomomizufactory.localinfo.jp/

ケーキ

この記事が役に立ったら
ぜひシェアしてください

coffee

読まれている記事
ランキング