「ものづくり」って、とってもドラマティック!
仲間達と力を合わせて、一つの大きなものを作り上げる
その苦難と喜び『ものづくり』の醍醐味よね〜!
今回は、そんな素晴らしさが凝縮されたお話。
ある男が、未経験のことを道を切り開いていく姿をご紹介します。
アツくなっちゃうわよ〜!
カフェママ、見たことない畑へ行ったの♡
常連のYさん「あれ〜ママどうしたの?」
うちのお店では「エディブルフラワー(食べれるお花)」
をスイーツに使ってるじゃない。
実は、お花を作ってる生産者さんの「畑」はウチの近所で、
生産者の方たちとは仲良くさせてもらってるのよ〜。
でね、
ある日、その方たち・・・武島さんと溝口さんというんだけど、
「うちの『畑』見てみませんか?創意工夫が詰まってるんです!」
という、オファーをいただいて、「見るわァ!」って即答したの。
先日、その“畑”を見せていただきました。
・・・驚いたわ!それは、私の想像とは全く違う「畑」だったの!
未来型やさい畑!?
私カフェママは、うちのお店から車で3分の「畑」を訪ね、
武島さんと溝口さんに案内してもらいました。
・・・
武島さん「カフェママ!お待ちしておりました、ここが『畑』です!」
カフェママ「ここは・・・工場!?」
武島さん「さあさあカフェママ、お入りください、こちらです。」
カフェママ「あらまぁ!なんということでしょう!おたくの畑ったら、近未来SF映画に出てきそう!」
カフェママ「緑の野菜が光を浴びている〜!」
なんと、整然と並んだコンテナの野菜が、光を浴びているんです。
武島さん「主力商品のベビーリーフです。
栽培環境をベストな状態で完全制御してあるんですよ。
植物専用のLEDで育てており、成長が早く高品質で、
栄養豊富で、苦味やえぐみの少ない食べやすいものができるんです。
クリーンな室内で、土を使わずに、水耕栽培で育てています。
栽培期間中、農薬を一切使いません。
袋から出して、洗わずに食べられます。
どうぞ、食べてみてください。」
カフェママ「はぁ〜!確かに食べやすい!
栄養も多いなんて、いい事づくめな野菜ね〜これは女子がほっとかないわ!」
溝口さん「これが、トヨタ生産方式に基づいた、ムリ・ムダ・ムラのない徹底した管理で、作業者にも優しく、食品ロスを抑えつつ安定した生産ができるんです。」
カフェママ「さすが大きな会社ね〜。
昔からのノウハウを、ちょちょいっと、活かしたってわけね!」
「・・・まぁそうではありますが・・・(遠い目)
・・・ここまで、作り上げるには、とても大変な道のりでした。」
カフェママ「えぇ〜!??」
新しい事への挑戦者たち
そうそう、言い忘れてたけど、
武島さんと溝口さんは、豊田鉄工の社員さんなのよ。
そもそも「鉄」の会社が「野菜」だなんて・・・ヘンよね!
ちょっと聞いてみたのよ!
鉄の会社が植物?開発のきっかけ
武島さん「2008年リーマンショックです。」
あの頃、世界的な金融経済危機で、どこの会社も大変でした。
自動車製造会社に部品を供給していたTOYOTETSU(豊田鉄工)もまたしかり。
武島さん「会社は、リスクマネジメントを考え、本業の自動車部品だけに頼らない多角経営を目指していました。」
社内では、クルマ以外の、新しい事業への機運が高まります。
そこで立ち上がった1人・・・武島さん。
武島さん「自分が何をやりたいのか、何ができるのかを探す旅に出たんです。」
彼は、いろんな研究施設や展示会や工場をまわって、話を聞き、調査して、
自分が生涯かけて情熱を注げる、新しい事業を探したわ!
そして、とうとう見つけました・・・
武島さんは、ある光景を見て「これだ!」と衝撃を受けたそうです。
その光景こそ、大阪のとある研究所の「植物工場」だったの。
武島さん「『便利なもの』というのは、必ずしも『必要なもの』とは限りません。
しかし、「食」は生きることに直結する必要なもの。
「食」の分野では、将来的な食糧不足・農業の担い手不足・異常気象による価格高騰などの問題を抱えています。
「植物工場」はこれらの問題解決に貢献でき、未来に希望をもたらす事ができます。
しかし、農業経営は難しく、素人から軌道に乗せるには壁が多いことも事実。
それでも、
無理に背伸びをしたつもりではなく、
これなら私は、“人生をかけて挑戦し続けられる”と感じたのです。」
クリーンな野菜を産んだ、泥くさい努力
武島さん「研究開発は、取り壊し前の社員寮の食堂を改造して始まりました。」
武島さん達は、農業経験もなく、工場設計のスペシャリストというわけでもない、まさに、未経験からのスタート。
そこからは、トライアンドエラーを繰り返しながら、研究開発が繰り広げられます。
溝口さん「ベビーリーフは、200種類以上あるのですが、厳選して8種類まで絞りこんだんです。」
その中から、栄養成分から見た目、生産性などなど、地道にひたすら調べ、選び抜いたそうよ。
武島さん「栄養価の高さは、LEDや栽培条件に秘密があります。」
栽培の環境、つまり室温・光・水・肥料等は、味や栄養価を非常に左右する要素。
研究の末、なんと従来の栽培法を上回る結果を出す環境づくりに成功したそうよ!
ヤバいわよね。
2018年工場設立!
武島さん。「『工場の稼働はこの日までに』という期日が設けられていたので、
急きょ、各部署の専門担当者や協力メンバーの力を結集し、
猛スピードで工場を作りました。」
構想半年、4か月で既製品を集めた設備で何とか製造ラインを組むという、超絶なスピードで工場を作ったんですって。
なんと、開発者自ら営業活動!
カフェママ「こちらの溝口さん、とても可愛くてミス豊田〜みたいな女性に見えるけど・・・」
武島さん「彼女も、頼もしい開発者の一人です。」
カフェママ「まぁ!」
武島さん「溝口には、開発者ですが、販売もやってもらってたんですよ。」
カフェママ「え〜?(カワイイけど)あなた営業職でもなく、技術者よね?・・・あなたそんな事までしてたの?」
溝口さん「はい、はじめはお客様にうまく説明もできなくて、手探りでした。
店頭で試食販売員さんの横に立って真似をする所から始めたんです。
経験を積んで、だんだん、呼びかけ方や説明の仕方も自信がついてきました。
カフェママの接客術からも学ばせてもらってますよ。」
カフェママ「アハーーーーー!!お恥ずかしいわぁ!」
「チャレンジを続けていきたい。」
「その道のプロではない人間が作って売り、現状を突破していく道の途上にいると思っています。チャレンジだけは続けないといけません。」
と、武島さんはおっしゃいます。
カフェママ「素敵ね!高いモチベーションを保ち続けられるのも、なかなか難しい事だと思うの。」
武島さん「野菜工場への情熱と、
共にプロジェクトを進める仲間の存在があるから、
挑戦し続けたいと強く思います。
それと、
工場立ち上げの頃、「職人さんと話す会」という企画で中学生と対話をする機会がありました。
その時も私は
「チャレンジをするべき、失敗をしても続けた方がいい。」
とお話したんです。
その子達からは感謝や応援のお手紙をいただきました。
自分自身に苦難がきたとき、それを思い出すと奮い立たされます。」
カフェママ「アツい・・・アツいわ!私もチャレンジを止めたりしないんだからっ!」
カフェママの感想
「美味しさには理由がある」私はそう感じました。
美味しくて、安心、安全なものを作りたいという開発者の
熱意が、質の高い製品となり、私達の食卓の届きます。
武島さん達の、チャレンジ精神が産んだベビーリーフ、だから美味しい。
今回案内して下さったお二人の、ガッツあふれるお姿が
とてもまぶしく、うらやましくもあり、
心を奪われながら工場をあとにしました。
豊田市産の美味しく栄養価の高いベビーリーフに隠された思いもまた、
たくさんの方に味わっていただきたいなと思います。
まとめ
今回は、当店のスイーツで使用しているお花の仕入れ先である
豊田鉄工株式会社(トヨテツ)様の
- 野菜工場の見学
- ベビーリーフ開発物語
についてお話しました。
ものづくり企業には、熱い挑戦の物語がある!
豊田のまちのチャレンジ精神「とよた魂」次回もご期待ください。
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この記事を書いた人 野々山憲子(カフェママ) カフェドシェフ共同経営者 経理・営業を担当 パティシエ ホールスタッフ 高校卒業後、阪神百貨店入社(現阪急阪神百貨店)。7年間婦人服売り場で勤務。その後、カフェドシェフ開店。共同経営者となる。 好奇心旺盛で人と話すのが好き、美味しいもの新しいものに目がなく、とにかく考える前にやってみるが信条。 Facebookでのインターネット販売は自分の屋号で活動中。 鹿児島県生まれ
保有資格等 コーヒーインストラクター2級/調理師/手作りパン研究普及会製パン技能専科修了/簿記一級/着付け着装師補 |