カフェドシェフのお客様の中でもコーヒー抽出にかけて、特に研究熱心な今井さんです。
それぞれの個性あるコーヒーの香りを最高に味わうために日夜試行錯誤されてます。
そんな今井さんの珈琲愛あふれるコラムを是非ご覧下さい。
執筆者紹介今井雅弘 コーヒーとワインをこよなく愛する今井雅弘です。 それぞれのコーヒーの個性の良さを引き出すべく、試行錯誤しながら、ベストな抽出方法を探っています。 満足のいく一杯に出会うために。 |
香りにこだわるコーヒーの楽しみ方
コーヒーの楽しみ方にはいろいろあります。
苦味とかコクなんて方も多いと思います。
自分はコーヒーの香りがとても好きです。
真っ黒な液体から、豆によってフルーツ、ハーブ、スパイス、チョコレート・・・といった
いろいろな香りを楽しめます。
最近はこの香りを楽しむために、
あえて、
浅煎りにするところも多くなってきましたが、
カフェ・ド・シェフさんでは真逆で、
極限まで深くローストしています。
よく、「ごはんのお焦げが美味しい。」
と言われていますが、
真っ黒にこげたごはんは苦いだけで、
まったく美味しくありません。
カフェ・ド・シェフさんのコーヒーはちょうど
この「美味しいごはんのお焦げ」
のようなコーヒーだと思っています。
なので今まで、このお焦げのシャープな苦味とコクを活かすように、
お湯の温度は90℃前後、ネルなどで点滴を落とすように3分以上かけて淹れていました。
しかしカッピングといって、
挽いた豆をフィルターに通さず、
粉に直接お湯を注いでスプーンですする、
コーヒー豆の味を確認する方法で試してみたら
なんともいえぬ、
フルーツのような香りとチョコレートのような甘い香りを引き出すのです。
この特徴を引き出すドリップをしてみたいと、いろいろ試行錯誤をしました。
使用するドリッパーは、
お湯の量流を調整しやすい「ハリオのV60」という円錐型のもの使い、
苦味を抑えるため、お湯の温度を思い切って83℃までさげました。
また、苦味成分は軽く、お湯にうきやすい性質を利用して、
最初に粉全体を湿らせたあと、
粉を浮かせるように、しかし山が崩れないように一気にお湯を入れるようにしました。
すると狙ったとおり、苦味成分は控えめになるかわりに、
香りがたち、豆による特徴がはっきりするようになりました。
今はこのやり方でカフェ・ド・シェフさんのコーヒーを楽しんでいますが、
さらにまた淹れかたを変えて楽しむかもしれません。
そしていつかは、こっそりカフェ・ド・シェフさんに行ってお店でコーヒーを楽しんでみたいです。
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